選挙で「幼稚園・保育園の無償化」が争点となっています。
そんな中、「フランスはどう少子化を克服したか」を読みました。
フランスの制度には参考になることが多くあるし、何よりフランスの制度も始めたのは国ではなく「熱意ある個人」だったとのこと。
個人でもできることから始めようと思いました。
仕事と子育てを両立させる
働きながら子供を育てるのは、とても大変です。
そして、両立が難しくなったとき「女性は子供を持つことより、キャリアの継続を選ぶ傾向がある」のです。
これにより、父親が育児に参加し、女性がキャリアと子育てを両立できるようになることが、少子化への対策になるのだといえます。
もっと父親が育児に参加するように
フランスでは、出産後に14日間の「男の産休」があり、ほとんどの父親がそれを取得するとのこと。
「子供の出産で父親が休むこと」はほぼ、絶対不可侵の神聖な休暇と捉えられている
父親の育児参加は日本でも増えてきていると思いますが、フランスではこの2週間で「父親になる」ことができる ⇒ つまり2週間の間に夫婦で育児をすることで、オムツ替えや家事などのスキル的にも、親としての心構えのメンタル的にも成長できるということです。
最初が肝心
やはり最初が大事だと思います。
子供が産まれた直後から、父親としての役割が始まります。
これから子供が産まれる女性の方は、無理やりでもパートナーにオムツ替えとか着替え、抱っこをさせてみて、パートナーを巻き込んでみてはいかがでしょうか。
twitterでも書いたのですが、私も長男が産まれた直後か試行錯誤しながら育児を行って、当事者意識を持てたことが大きかったと思っています。
うちも、産まれた次の日に産院に会いに行ったら、オムツ替えと着替えを頼まれました。
正直「いきなり?」と思ったけど、あれで当事者意識を持てた気がします。僕の仕事でもあるんだと。
— 石堂カズナリ (@EnjoyFather) 2017年10月16日
いまでも家事育児には積極的に取り組んでいます。
妻に聞いてみたところ「家事育児の50%は担当できている」と言ってもらえました。良かった。
育児は楽しい
本の本筋とは違うところですが、私が共感した部分が以下です。
僕の周囲の育児中の父親たちはみんな 、自分が『育児をするお父さん』であることに満足しています
名実ともに父親になれたおかげで、自分の人生を受け入れることができた。それまでは、自分の生きている意味や役割が分からなくなることがあった
作者がインタビューした男性が語ったことだということです。
ものすごく分かります。
私の周りのパパ友も、みんな育児をすることに満足しています。
会社の同世代のパパ同僚と、子育て話をするのは本当に楽しいです。
また、私も高校生くらいの頃から「自分の生きる意味って何だろう」とか考えていました。
長時間、一生懸命に仕事をしてきましたが、別に自分にしかできないことではないし、後世に残るものでもない。
でも、父親は自分しかいません。
子供はとてもカワイイし、ふとした瞬間が自分に似ていたりするんです。
子供たちを育てて、命を繋いでいくこと。まさに生きがいです。
これも、やってみないと実感できないことだと思います。
これからも、会社の後輩などに子供が産まれる度に、育休を勧めようと思っています。
パートナーの負担を減らす
日本人は、苦労することが美徳みたいに思ってしまうこともあるかと思いますが、フランスでは「親の負担を減らす」ということが重要視されているとのこと。
みんなで親を助けなくちゃいけない 。親が子供と幸せでいられることが、子供にとっては一番なの
この考え方が、とても素敵だなと思いました。
頼れるものは遠慮なく頼る
私も、実家や保育園、友達や便利な家電など、色々なものを頼りながら子育てしています。
便利なグッズや、施設などがあればどんどん活用していきたいですし、人にも頼ります。
そんな考え方を広めていきたいです。
無理してうつ症状になったこともあります。無理して良いことはありません。
働き方を変える
私はこれまで長時間勤務で、帰宅が深夜になることも頻繁にありました。
やはり仕事と家庭の両立は厳しく、転職することで家族との時間を増やすことにしました。
そもそも、この本も買ってから大分経ったのですが、仕事が忙しくて読めていませんでした。
やはり長期間勤務ではなく、インプットの時間も持てるようにしたいです。
「働き方改革」という言葉も頻繁に聞くようになりました。
同じように働き方を変える人たちも、今後は増えてくるのではないでしょうか。
情報発信することで、この流れに少しでも貢献したいです。
ほかにも、自分たちができることをする
作者の髙崎順子さんは、このように書かれていました。
フランスの保育学校から得られる一番の示唆は、「初めは個人の熱意だった」ということではないか
そうだよなぁ。現役で子育てをしている私たちが、自分たちで考えて行動に移していくことが必要です。
子供が大きくなったら当事者でなくなってしまいます。
どんなに子育ての時に苦労していても、それを変えるためのモチベーションを維持するのは難しいのではないでしょうか。
財源の使い方は皆が声を上げれば変えられるのでは
10/22の選挙では、「幼稚園・保育園の無償化」が争点になっています。
与党である自民党は、消費税をその財源として「人づくり革命」へ2兆円規模の政策パッケージ策定をすると約束しています。
子供たちや子育て世代に大きな財源を割り当てるということが、こんなに大々的に約束されたのは、私にとっては初めてです。
「政策パッケージ」は、きっと今後決めていくはずです。
世論を形成できれば、それに影響を与えることができるのではないでしょうか。
実際、「無償化より全入化」ということはSNSでは話題になっているように思います。
この本を読んで、みんなで声を上げていて、せっかくの財源を効果が大きいことに使ってもらわないといけないと思いました。
保育園にも働きかけしてみる
ちょうど同時に以下のブログも読みました。
ちょっと待って。保育士の不満は”給料ではない”。
保育園ももっと効率化できるはず、ということは本当にそう思います。
IT業界にいるので、やはり便利なソフトウェアは活用してほしいと思っています。
とりあえず自分にできることとして、子供たちが通う保育園に「キッズリー」を勧めてみようかと思います。
行動しないと、何も始まらないですよね。
まとめ
フランスの事例について学べると同時に、自分にできることは何かを考えることもでき、とても有意義な本でした。
政治や政策についてのニュースを見たときも、フランスの制度を思い出しながら考えることで、もっとよく理解できるのではないでしょうか。
これからも、
・自分とパートナーが、仕事と子育てをうまく両立できること
・子供が育てやすい日本にすること
について、個人で出来ることから取り組んでいき、少しでも情報発信していけたらと思っています。
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