父親が育休中に英語を勉強してTOEIC930点

育休の期間に英語の勉強できるかな?
せっかく長期間の育休を取得したら、その間に資格の勉強をしたいな、と思われているでしょうか。

私は、第3子の長女の育休で、6か月育児休業を取得しました。3人目の子供で、3回目の育休です。
3人目なので育児と家事のスキルも上がっており、少し余裕もありました。
そこで、今回の育休では、英語を勉強することを目標としました。

育児と家事をメインで行いながらも英語に取り組んだ結果、育休明けに受けたTOEICで930点を取得することができ、満足しています。

この記事では、育休中に英語の勉強に取り組んだ感想や、具体的な勉強方法をご紹介します。

なぜ英語を勉強しようと思ったのか

育休中の唯一の目標を決める

以前の育休の経験から、育休中は当然ながら「育児」と「家事」に多くの時間を使うため、沢山の目標を立てると達成できないことは分かっていました。
2人目のときは「毎日の夕食を準備する」ことを目標にして、何とか達成することができています。

男性育休で達成できて一番良かったことは、毎日の夕食を準備できたこと

そこで今回も、1つだけ必ず達成する目標を決めようと考えました。
それが、英語の勉強です。

大学生の頃に英語を勉強したが、社会人になってからは使っていなかった

私は特に大学生の頃に頑張って英語を勉強していました。
卒業する前にTOEICで860点を取得していたので、それなりにベースの英語力はあったと思います。

外資系への転職に役立った大学時代の英語学習

ただ、卒業してからはITの会社に就職し、10年以上全く英語を使っていませんでした。
外資系の会社に転職してからも、海外の人とはまともにしゃべれないし、英語のメールを書くのにもGoogle翻訳のようなツールを使っても、かなり時間がかかる状態でした。

仕事でつかえる英語力を身につけたかった

現在は外資系で働いているので、英語ができると上司から依頼される仕事の幅も広くなります。実際、アメリカの本社から依頼される仕事など、成長のチャンスをもらえている同僚を目にしています。
また、役職が上になるほど海外の本社の社員と一緒に仕事をしたり、報告をしたりする機会が増えます。

そのため、今後のキャリアアップのためにも英語はかなり重要になります。

もちろん、育休に入る前から英語の勉強をしようと心掛けてはいました。
オンライン英会話を試したり、すきま時間にリスニングをしたり。
ただ、やはり仕事や家事・育児に時間を使っているので、なかなかまとまった勉強時間がとれず、仕事でつかえる英語力を身につけるには至りませでした。

今回が最後の育休なので、仕事を休業してまとまった時間を取れる機会もこれが最後になります。
この機会に、しっかり英語力を身につけたいと考えました。

TOEICの点数は説得力がある

また、「仕事でつかえる英語」を目標にしながら、同時にTOEICでも高得点を取ることも目指しました。
TOEICの点数は、「仕事でつかえる英語力」とは直結しないかもしれません。スピーキングの能力は測らないし、TOEICの点数が高くても英語が話せないということも多そうです。

ただ、TOEICは点数(数値)で出るので、やはり説得力があります。

育児休業の期間はやはり仕事としてはブランクのの期間になります。
この期間に英語の能力を上げたことを証明すると、復帰後にも上司や同僚に良い印象を持ってもらえるかなという打算もありました。

そこで、6ヶ月の育休の間に「その後一生TOEICを受けなくても良いと思える点数」、具体的には900点以上を取ることを目標にしました。

育休中に英語を勉強した感想

育休中は育児と家事が一番大切

当然ですが育休中なのでメインに行うのは育児と家事です。

我が家は夫婦共働きで、私が育休を取ると妻は仕事に復帰します。専業主夫の状態です。
そのため日中は私1人で子供の面倒を見ていますし、保育園の送り迎えや晩御飯の準備も全部私が行っています。
そんな中で英語の勉強を行いました。

仕事をしながらより疲れない

それでも、仕事をしている期間に英語の勉強するよりは、育休中に英語の勉強をした方がストレスなく取り組むことができました。

個人的な感想ですが、仕事をしているときに使っている脳の部分と、英語を勉強する時に使う脳の部分が同じなのかな、と思いました。
仕事の後だと疲れて勉強するのは辛く感じますが、育児や家事をしたあとで英語の勉強するのは、逆にリフレッシュできるような感じすらありました。

具体的な勉強方法

ここから、具体的な育休中の勉強方法です。

まず子供が起きている時間にはやっぱり勉強ができません。
そのため、子供が昼寝をしている時間と、夜に全員が寝静まった後が集中して勉強できる時間になります。

子供が朝寝・昼寝をしている時間

赤ちゃんは2時間とか3時間とか昼寝をしてくれることもあるので、この時間を活用します。
育休中は朝寝してもらう時間、昼寝してもらう時間を決めておいて、その時間に合わせて離乳食やミルクを上げたり、抱っこして寝かしつけをしていました。

子供の寝顔が見える部屋に勉強道具をセットしておいて、寝てくれたらすぐに勉強を開始できるようにしておきます。
昼寝の途中で起きたら勉強を中断して抱っこし、ユラユラしながら耳だけでリスニングをします。

こんな感じの生活でした。

そのため、この時間は「机に向かう必要がある」かつ「途中で中断しても大丈夫(途中から再開しやすい)」内容の勉強を行いました。
いつ子供が起きるか分からないので、固定時間が必要なもの(オンライン英会話やTOEICの模擬試験など)には向かないです。

文法の総復習

最初の2ヵ月は、子供が朝寝・昼寝している間は文法の総復習を行いました。
教材は以下のようなものです。受験勉強で使う文法書ではなく、「英語を話すうえで必要な文法」を学びたいなと思って教材を選んでいます。


一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)

こちらの本を通読することから始めました。
有名な本だと思いますが、「話せる英語」を達成するための英文法を学べます。
特に、「ネイティブスピーカーの意識」が分かるような豊富なイラストが載っている点が良く、イメージで文法を理解できると思います。


マーフィーのケンブリッジ英文法(中級編)第3版
次に、こちらの本のドリルを行いました。

留学経験のある同僚から勧められたのですが、日本の文法書に出てくるような順番ではなく、ネイティブの人が重要だと思う順に並んでいるようです。
最初に巻末の「診断テスト」を実施して、間違えた個所を重点的に学習しました。
かなりボリュームがあるので、全部の問題は実施できていませんが、かなり文法の理解は深まったと思っています。

多読

文法を一通りやったあとは、子供がお昼寝中は英語の本の多読を行いました。
やはりTOEICの対策を考えると、リーディングのスピードを上げるのが重要だと思ったからです。

多読の方法を調べたところ、辞書を引かなくても良いようなレベルの本を沢山読むのが良いとのこと。
これにより、英語を英語のまま(英語の順番で)自然に理解できるようになっていきます。

そこで、Kindleでアメリカの子供向けのWho wasシリーズ(有名人の伝記)を何冊も読みました。

Who Was Albert Einstein? (Who Was?) (English Edition)
アインシュタインやスティーブジョブスは、普通に面白かったです。
また、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアやナポレオンなど、名前は知っているけどどんな人生を歩んだのかは全然知らなかった人の話は、教養という面でも良いのかなと感じました。

もう一人のオススメはディズニーです。

Who Was Walt Disney? (Who Was?) (English Edition)
もちろん、ディズニー映画やディズニーランドの生みの親なのですが、この人はすごく子供を愛するパパだったみたいです。愛情のかけ方が凄い。
普通にちょっと感動しました。

そして、TOEICの結果としても多読は有効だったのかなと思っています。
過去に受けていたTOEICでは、リーディングパートが最後まで終わったことがほとんどだったんですが、育休後に受けたTOEICでは、リーディングパートが全部終わった後も10分ぐらい時間が余っていて、自信がないところを読み直して再確認することもできました。

もちろん、他の対策も効果があってのことかと思いますが、多読で英語を読むのが苦じゃなくなったというのも大きかったと思っています。

夜に全員寝静まったあと

夜の時間が、やはり一番集中して勉強できます。
寝かしつけは妻が添え乳しながら担当してくれたので、私は勉強に集中することができました。

単語力の強化とオンライン英会話、海外ドラマの視聴を行いました。

単語学習

単語は、こちらも有名ですがDUO3.0です。

DUO 3.0

昔に購入して、全部終わらずに眠っていたのですが、これを最初からやり直しました。
560本の例文を覚えることで、その中に出てくる重要単語1600語と、熟語1000語を覚えられるというコンセプト。やはり非常に良いです。

こちらで単語を覚えながら海外ドラマを見たりしていると、覚えたばかりの表現が出てくることが何度もありました。
やっぱりよく使われている単語や熟語が選ばれているんだなという納得感がありました。

単語はコツコツやらないといけないので、毎日1セクションずつ取り組み、復習で前のセクションに戻ったりしながら少しずつ取り組みました。

オンライン英会話

オンライン英会話は、ベストティーチャーを選びました。



WritingとSpeakingを両方学びたいならベストティーチャー(Best Teacher)

「仕事で使える英語力」を身につけようと思ったときに、ライティングとスピーキングを同時に学べるところが魅力でした。

私が仕事で英語を使うときは、直接会議で話す機会よりもメールなどの文章でやり取りをすることが圧倒的に多いです。
ベストティーチャーでは、書いた英文を添削してもらえます。
文法の指摘はもちろん、他の表現も教えてもらえるので幅が広がります。aとかtheの冠詞の指摘を毎回もらうので、かなり気をつけるようになりましたね。。
こちらの紹介記事はまた別で書こうと思います。

海外ドラマの視聴

少しは楽しみもないと勉強が続かないということで、アメリカの連続ドラマを1日1話だけ見るようにしていました。
普通に見ると40分くらいなのですが、英語が聞き取れなかったら巻き戻ししながら見ていたので、60分くらいかかっています。
Amazon Prime Videoで無料のものを選んで見ていました。

すきま時間(ながら時間)の勉強

まとまった時間だけでなく、すきま時間も英語の勉強を行いました。

たとえば長男・次男を保育園の帰りに公文に連れて行き、公文が終わるまで待っている時間。
この時間は、ベストティーチャーのアプリで英作文を書いていました。

また耳だけ空いている時間は、リスニングです。
具体的には、夕食を準備したり、洗濯を畳んだりする時間。買い物に行く途中や、保育園の迎えに行く途中の歩く時間。子供を抱っこして寝かしつけをている時間ですね。
こういった時間の積み重ねが大切だと思います。

DUO3.0の復習用CDをiPhoneに入れておき、AirPodsでどこでも聞けるようにしていました。


DUO 3.0 / CD復習用

まとめ

勉強法としては特に目新しいものでもないかと思います。世の中で良いと言われているものを愚直に実施しました。

やはりポイントは、育休中の目標を英語に絞ったことです。
少しの時間ができたとき、ちょっと本を読もうかな、とかほかのことに取り組みたい誘惑が出てきます。
そこで、「いやいや育休中は英語だけやるって決めたぞ」と考えることで、育児と家事以外の時間を英語に集中することができたと思います。

育休が終わった後の結果

TOEIC 930点と言うわかりやすい点数での結果を示せたことで、育休と言うある意味ブランクの期間ではあるものの、そこでキャリアアップのための勉強もしていたということを会社・同僚に示すことができました。

そして復帰後は、上司から英語の仕事を任されることも増えました。
これによりモチベーションも上がり、さらに英語に取り組むという好循環となっています。
育休中にスピーキング力やライティングの強化にも取り組めたことが、英語の仕事でも役に立っています。

最後に

育休中は家事育児がメインにはなりますが、英語の勉強はすきま時間でも行うことができますし、赤ちゃんの昼寝の時間など、うまくスケジュールできれば英語力を大幅に伸ばすことができる期間にもなると思います。

子供のことを最優先にしつつ、突然泣き出す子供にも柔軟に対応しながら、楽しく英語を勉強できると育休をより有意義にできるかなと思います。