3回の男性育休を取った父親が語る!具体的な会社との調整方法

男性が、長期の育休をとることを会社や上司に伝えるのは、かなり勇気が必要です。

私も、3か月の育休を取りたいと伝えるときは、内心ドキドキしていました。
でも、誰からも反対されずに理解してもらい、むしろ応援され、無事に取得することができました。

そのために、作戦を考えて、準備をしてきちんと段取りを踏んだつもりです。
ここでは、その段取りや行ったことを説明します。

育休を取ると決心し、期限を逆算する

決心する

まずは当たり前のようですが、育休を取ると決心する必要があります。

勇気のいることなので、決心を固くしないと行動に移せないと思います。
実は、私もそうでした。
育休を取った方がいいなと思いながら、なかなか決心できず会社に伝えるまで時間がかかりました。

決心できなければ、「悩んでいること」と、「育休を取りたい理由」を整理して書き出してみましょう。

リストを作って整理して、悩みより「育休を取りたい」気持ちが上回れば、決心することができます。

育休取得前の悩み

育休を取るか悩んでいる方は、以下のような悩みがあるかもしれません。

  • 上司に反対されるかも
  • 同僚に迷惑がかかる
  • 復帰後に昇進に影響するかも

悩んでいることに対しては、それを軽減するには何をすればよいかを整理することができます。

一例ですが、以下のような感じです。

  • 上司に反対されるかも → 反対されないような説明をする。必要があれば、先に人事部門の了承を取っておく
  • 同僚に迷惑がかかる → 早めに伝えて、引継ぎ資料を作る
  • 復帰後に昇進に影響するかも →心配してもしょうがない

整理内容は、上司に説明するときにも使うことができます。

期限を逆算する

次に、育休をいつから、どのくらいの期間取得するかを決め、そこから逆算して何をしなくてはいけないかを考えましょう。

会社に反対されないためにも、一番大切なのは
十分な期間をもって、前もって育休を取りたい旨を伝えること
だと思います。

突然、ギリギリの段階で伝えると反対されたり、場合によっては叱責されることもあるかもしれません。
社員が突然いなくなれば、その分の仕事をほかの社員で実施しなくてはいけないからです。
同僚も自分の仕事があるので、簡単なことではありません。

十分に前に伝えることで、人員を追加するとか、業務を整理するとか対策をとることができるはずです。
周りのメンバーも心の準備ができます。

具体的な期限

私の場合は、まず直属の上司には取得の半年前(妊娠後、安定期に入ったタイミング)で口頭で相談しました。
決定する権限のある上司には、3か月くらい前にまずメールで伝えました。

遅くとも1か月前、と言われていますが、1か月前だと遅すぎると思います。
子供が産まれる時期は分かっているはずなので、3か月前には伝えられるとよいかと思います(もちろん、それぞれの会社の事情で違うとは思います)。

その後、人事部に伝えるという流れになります。私の場合は、人事部は「上司が了承していれば問題ない」とスムーズに手続きが進みました。

女性で育休を取られている方は社内にいるのではないでしょうか。
人事の手続きとしては男の育休でも手続きは同じで、初めてのことをする必要もないので、そんなに手間を取らせることはないのかな、と想像しています。

具体的な上司への伝え方

メールで伝え、口頭で話す

これも、上司との関係性などで変わってくると思いますが、私の場合はまずメールで育休を取りたい旨を伝えました。

上司は非常に忙しいので、いきなり口頭で長時間話すことはできませんでした。
また、育休が必要な理由などをきちんと説明したいので、文章にしたほうが良いと思ったからです。

育休は法律で認められた権利とはいえ、社内の周りの人に迷惑がかかる(仕事が増える)ことも十分に考えられるので、丁寧に説明するように心がけました。

メールの内容

ご参考までに、私がメールに書いた内容です。

1.結論(最初に結論から):
いつからいつまで、育休を取りたいと考えている

2.理由:
妻が早期で復職する必要があり、妻が働くのを応援したい。また、そのために保育園を探したが年度途中からは入れなかった(保活の大変さも含めて書きました)

3. 迷惑をかけないための施策:
育休後に迷惑がかからないように引継ぎを行う。具体的には○○までに××に関してドキュメント化し、他メンバーに内容を説明する、等。

4. 面談の依頼:
上記に関して、口頭で説明する時間をもらいたい

このようなメールを書いて、面談の後に了承してもらいました。

引継ぎ

資料の作成

仕事の引継ぎを行うにあたっては、引継ぎ用の資料を作成するのが基本かと思います。
なるべく、誰がみてもわかるように資料を作成したうえで、引き継ぐ相手に口頭で説明して、不足があれば追記していくのがよいかと思います。

私の場合は、通常の業務を行う時間外に自宅に持ち帰って引継ぎ資料を作成しました。
残念ながら業務が多忙な時期で、通常業務の時間を使うことはできなかったからです。

本当は、業務を調整してもらって引継ぎ資料を作成する時間を捻出できるのが理想かと思います。
ただ、そんな余裕がない場合も多いと思うので、ここは業務時間外でも頑張るところかな、と考えています。

属人化から抜け出すチャンス

ただ、引継ぎには非常に良い面があります。
それは、属人化していた業務についてマニュアルができ、他のメンバーの成長や、チーム全体の働き方の効率化につながることです。

私も、私しかできないと思っていた仕事がありましたが、それを誰かに引き継がなくてはいけませんでした。
育休を取るというタイミングがなければ、なかなか時間を確保できず、資料作成は後回しになる一方だったと思います。

メールや電話での質問受付

育休に入った後も、メールや電話では質問を受け付けます、と伝えていました。

ですが、私の場合は初期のころに数件あっただけで、その後は全くありませんでした。
もちろん引継ぎ資料が作れていたのもあるかと思いますが、メンバーが気を遣ってくれていたのだと思います。

自分がいなくても仕事が回るというのは寂しいような気もしたものですが、無事に育休が取得でき、充実した時間を過ごすことができました。